子どもに生まれつきの病気があった時に何歳くらいからどの程度の説明をするべきなのでしょうか?
ご訪問ありがとうございます。たらこっこ@nikonikotarakoです。先天性心疾患の息子の体験をまじえて子どもに病気を説明する時のお話をまとめています
目次
子どもに病気があったらいくつから説明する?
個人個人の考え方は色々あると思います。
生まれつき病気がある場合は定期的に病院に通わなければならないので子どもに何も教えないというのは無理がありますよね。
我が家の場合は年齢に応じてわかるように伝えてきました。
幼稚園入園の時
幼い頃から病院通いが当たり前だったので「今日は心臓のお医者さんだよ」と日常的に普通に話をしてきました。
あらためて心臓病についてきちんと説明をしたのは親の手から離れて幼稚園に入園する時だったと思います。
理解できない事もあるかもしれませんがひととおりの説明をしました。
- 手術をしたから胸と両脇に傷があるんだよ
- 心臓(手で触るとドキドキするところ)が病気だから薬を飲むんだよ
- 周りのみんなが出来る事でも自分が出来ないと思ったら無理してやらなくていいんだよ
こんな感じの説明だったと思います。
幼稚園生活ではプールで上半身裸でした。
お昼にはみんなの前で薬も飲んでいました。
でも特に気にする事なく過ごしてきました。
周りのお母さん達には最初の保護者会の時に私から病気の説明をさせてもらいました。
小学校入学の時
息子が入った小学校は小規模の学校だったので全校児童の前で息子の病気の話をする機会をいただくことができました。
子ども達の前で話すのでイラストを使って紙芝居のような物を作りました。
そして子ども達がわかるように簡単に心臓病の説明をしました。
息子も他の児童達と一緒に私の話を聞いていました。
ママの説明すごく上手だったね。
ボクはすごくよくわかったよ!
家に帰ってからも、私が作った紙芝居を何度も見ていました。
これでだいぶ自分なりに理解ができたようです。
心臓病児の通所施設「こばと園」で教わった事
心臓病児の通所施設「こばと園」 に通っていた時には色々な年代の先輩ママ達がいました。
子どもがすでに小学校や中学校になっているママ達もスタッフとして手伝いに来ていたので色々な話を聞く事ができました。
そんな先輩ママ達がなんとなく口を揃えて言っていたポイントはこれです。
病気に関する本がある場合にはそれらを使って病気の説明をしておくのもいいですね。
中学生の息子の理解度はどの程度なのか?
息子はかなり幼いタイプで中学生になってからもどの程度理解できているのかわかりません。
病名は言えるようになりましたが薬の名前はまだきちんと憶えていません。
13歳年ぶりの心臓手術が決まり手術の説明を聞きました。
それを聞いて本人なりに理解した事は
- 赤ちゃんの時の手術で人工血管を入れたので取り換えなければならない
- 大人になったら、また手術が必要になるかもしれない
- 薬は一生飲まなければならない
こんな感じでしょうか。その時の様子はこちらにまとめています。
そして入院で長期欠席をすることになった為、自分なりに中学校のクラスのみんなに説明をしました。
テレビで見たスーパードクターの言っていた事
だいぶ前の話ですがスーパードクターを取り上げたテレビ番組を見ていました。
脳外科の名医に密着していた時に手術を控えた中学生の女の子の手術説明の場面がありました。
中学生の女の子は手術が怖くて、説明を聞くのが嫌だと泣きだしました。
「お父さんとお母さんだけが聞けばいい!私は聞きたくない!」
それに対してドクターはこう言いました。
自分の自分の体の事なんだからちゃんと聞きなさい。
もう中学生でしょ。
理解できる年齢なんだからちゃんと聞くべきです!
もしかしたら先生や病院によっては説明はご両親だけにすればいいという考え方のところもあるかもしれません。
でも、私はその場面を見ていて先生の言葉に共感しました。
まだその頃息子は幼かったですが、この先成長して手術をする時にも、きちんと説明は聞かせて理解させようと思いました。
命にかかわる事はしっかり説明する
こばと園の時のお友達で同じ年の男の子がいます。
その子はこの先の手術は必要無いけれど激しい運動をすると心不全を起こす可能性のある先天性心疾患です。
運動がとても好きな子ですがお母さんは「激しい運動をすると死んじゃうかもしれないからね!」と教えてきました。
我が家の息子さんの場合は心不全を起こすようなタイプの心臓病ではない為、小学校の間は運動制限がありませんでした。
自分のペースで出来る範囲でというなんとも微妙な制限で他の子と同じように体育の授業やマラソン大会もやってきました。
でも、この先まだ何度か手術が必要です。
心臓病と言っても人によって注意するべき点は違います。
『ここだけは絶対に教えておかなければ命にかかわる』
という点については幼い頃からきちんと伝えていく事が大切ではないかと思います。
高校生になってからの意識
高校生になって最初の外来では主治医からあらためて病気の説明をしてもらいました。
息子の通う病院では高校生になってからも親が同伴で診察室に入ります。
でも病院によっては高校生から1人で入らせるという話も聞きます。
成人するまでにしっかりと自分の病気を理解するべき時期ですね。
まとめ
息子が産まれて入院生活を送っていた時、この子が小学生や中学生になる姿なんて想像もできませんでした。
先輩ママの話を聞く機会があっても、どこかまだ実感がわきませんでした。
でも、振り返ってみるとなんだかあっという間に中学生になってしまいました。
自分の子育てが正しいのかどうかはわかりません。
でも、病気の事に関しては、隠さずきちんと伝えてきた事は良かったのではないかと思っています。
息子は今まで「なんでボクだけ病気なの?」とか「病院に行くのは嫌だ」などと言った事がありません。
息子自身が自分の病気をどのように受け止めているのか、本当のところはわかりません。
でもこの体と一生付き合っていかなければならない事は変わらない事実です。
思春期を迎えて大人になっていく過程で色々な気持ちの変化があるかもしれませんがそれを全部受け止めて、一緒に乗り越えていきたいなと思っています。
最後まで読んでいただきありがとうございました