心臓病の記録

根治手術の為に3つの病院でセカンドオピニオンを受けてきた話

心臓病の記録

心臓病で産まれた息子さん。生後6か月で根治手術を行う時期にさしかかっていました。

これまで診てもらってきた大学病院ではベストな術式での根治手術は不可能だと判断されました。

最も最良な方法での根治手術を望んでいた私達家族は、ベストな術式での根治手術が可能な病院が他に無いのか探してみることにしました。

そして3つの病院にセカンドオピニオンに行き、その中の1つの病院で根治手術を受ける事を決めました。

3つの病院にセカンドオピニオンに行った時のお話をまとめています。

セカンドオピニオンを受けるまで

セカンドオピニオンを受けるに至るまでのお話は別の記事にまとめています。よろしければ合わせて読んでみてください!

セカンドオピニオンを受けるのは患者の自由です。行く先の病院も自分達で探す必要があります。

私達はインターネットの情報で、小児の心臓手術の件数が多い病院を調べました。

そして、それを主治医に伝えて、紹介状とカルテを準備してもらいました。

私達がセカンドオピニオンを受けたのは2007年です。

ここに記載している情報はその当時のものですので、現在では手術数や担当医師などが変わっている場合があります。

セカンドオピニオンー静岡県立こども病院

所在地:静岡県静岡市葵区漆山860
電話:054-247-6251
セカンドオピニオン料金:はじめの30分:5,500円 / 以降15分ごとに2,750円
話を聞いた医師:心臓血管外科 坂本喜三郎医師
受診日:2007年9月8日
坂本喜三郎医師は年間の手術数が200例以上。メディアなどでも「〇〇の手術に成功しました」というニュースで見かけたことのある先生でした。
当時東京に住んでいた私達にとって静岡県は比較的近い場所でもあります。
また、病院敷地内に患者家族の宿泊施設が完備されている為、遠方からの入院でも可能なのではないかと思いました。
◎坂本医師の見解
  • 生後7日目の姑息手術はとても良い手術であったと思う。
  • 大学病院が提示した「グレン・フォンタン手術」による根治手術はやるべきではない。
  • 「ラステリ手術」による根治手術を目指すべき。
  • 現時点(体重6㎏)でのラステリ手術は困難だと考える。もっと体重が増えるまで、何度か姑息手術(血管のバンディング等を何度か繰り返す)をして、ラステリ手術が可能な体重になったら根治手術をするのがベストな方法だと考える。
  • 当院での手術を希望する場合には受け入れる事ができる。

セカンドオピニオンー榊原記念病院クリニック

所在地:東京都新宿区西新宿2-4 新宿NSビル4階
電話:03-3344-3313
セカンドオピニオン料金:1単位60分30,000円(税別)
話を聞いた医師:元心臓血管外科 龍野勝彦医師
受診日:2007年9月10日
榊原記念病院は東京都府中市にあります。提携のクリニックが新宿にあり、どちらでも同じ内容のセカンドオピニオンを受けられるというお話だった為、新宿のクリニックで話を聞きました。
担当の医師は以前心臓血管外科で執刀していた先生で、現在は執刀していないとのこと。
「うちの病院ならこのような手術ができる」というお話ではなく、あくまでもセカンドオピニオンという事でお話をうかがいました。
◎龍野医師の見解
  • 生後7日目の姑息手術はとても良い手術であったと思う。
  • 大学病院が提示した「グレン・フォンタン手術」による根治手術はやるべきではない。
  • 「グレン・フォンタン手術」を行った場合、血行状態が不安定になり、最悪の場合は術中死という事にもなりかねない。なぜこの術式を提示したのか理解できない。
  • 現時点での「ラステリ手術」は不可能だと思う。将来的にも出来るかどうかわからないが、現時点で判断するべきものではない。
  • もう少し体重を増やしてから根治手術を目指すべき。それまでは姑息手術を繰り返す等の方法を取るべき。
  • 当院での手術を希望する場合には、あらためて外来を受診する必要がある。

セカンドオピニオンー福岡市立こども病院

所在地:福岡市東区香椎照葉5丁目1番1号(2007年当時は福岡市唐人町)
電話:092-682-7000
セカンドオピニオン料金:外来診療という形だった為、初診料のみでした。
話を聞いた医師:心臓血管外科 角秀秋医師
受診日:2007年9月20日
インターネットで調べた時に小児の心臓手術の症例数が圧倒的に多い病院だということは知っていました。
しかし、東京から福岡まで行って手術を受けるという事が想像できず、最初は候補にありませんでした。
セカンドオピニオンで悩んでいたこの時期にテレビで『世界の名医』という類の番組を観ました。
そこで紹介されていたのがこの病院でした。北海道から沖縄まで全国の心臓疾患の子供が角先生の手術を受ける為に入院しているという現状を見て、いてもたってもいられなくなりました。

紹介状も無いのにとりあえず電話をしてみた

主治医にはこの病院への紹介状やカルテは準備してもらっていませんでした。

何も無い状態でしたが、病院に電話をしてみました。

たらこっこ
たらこっこ

セカンドオピニオンを希望しているのですが、遠方に住んでいるのでどのようにすれば良いでしょうか?

患者さんのお名前・生年月日・病名・現在の病院を教えていただけますか。

医師に伝えたうえで、またこちらからご連絡させていただきます。

それからしばらくの間連絡が無く、少し不安な日々でした。

しかし、私にではなく、主治医のほうに連絡があったようで、主治医から必要な書類を送付してくれていました。

今までのカルテをみてカンファレンスをひらいてくれていた

主治医が送ってくれたカルテをみて、カンファレンスをひらいてくれたようです。

そして『ラステリ手術での根治手術が可能であると考えます』というお手紙が届きました。

それから、実際に話を聞きに行くための予約を取りました。

実際に手術の説明を聞いてきた

心臓血管外科の角先生と循環器内科の先生が2人で対応してくれました。

◎角医師の見解

  • 生後7日目の姑息手術はとても良い手術であったと思う。
  • とても稀な疾患で年間で1人産まれるかどうかの重症度である。
  • 過去に何度か『総動脈幹症』の子供を手術しているので『ラステリ手術』が可能であると思う。
  • 理想的には体重8㎏位まで待って根治手術をしたい。そうすれば、ある程度大きなサイズの人工血管を入れる事ができるので、次の再手術までの期間を延ばす事ができる。
  • 現実的にはチアノーゼもひどく肺動脈がきつくなってきているので、なるべく急いで手術をする必要がある。どの大きさの人工血管が入れられるかどうかはわからないが、今すぐに根治手術をするべきであると考える。
  • 当院で手術を希望する場合、患者さんの状態をしっかりと把握したいので、手術2週間前からの入院をしてもらいたい。
  • 入院期間は術後早くても1か月。状態によってはそれ以上かかる。

3つの病院で話を聞いて手術を受ける病院を決めました

3つの病院で話を聞いた結果『ラステリ手術が可能』と言ってくれたのは福岡市立こども病院だけでした。迷わずここで手術を受ける事に決めました。

私達のセカンドオピニオンは厳密に言えばセカンドオピニオンではなく手術可能な病院を探すという行為でした。

しかし、主治医は嫌な顔ひとつせずに、紹介状やカルテを準備してくれました。

そしてこう言ってくれました。

私も長くこの仕事をしていますが、こんなに頑張ったご両親もそうそういないと思います。本当に感心しました。

福岡市立こども病院は小児の心臓手術では日本一と言える病院です。

「ラステリ手術が可能」という判断は私にとっても嬉しいです。

遠くて大変だと思いますが、ここまで頑張ってこられたご家族ですから、きっと大丈夫ですよ。

元気になって帰ってきてください。

手術可能な病院が遠方なので、完全に転院するという事はできません。手術が終われば、またもとの病院のお世話になります。

セカンドオピニオンをするにあたって、主治医に対して申し訳ないという気持ちもありましたが、このように送り出してくれて、本当に感謝しかありませんでした。

まとめ

息子の根治手術のために3つの病院にセカンドオピニオンに行って、実際に手術を受ける病院を決めるまでの話をまとめました。

大学病院も含めたら4つの病院で手術の話を聞いた事になります。病院によって見解が違うという事に驚きました。

息子が産まれた2007年当時に比べ、今はもっと医療技術も進歩していると思います。

同時に心臓病が発見される割合も増えているのではないかと思います。

赤ちゃんが病気で産まれた場合は、転院するという事はハードルが高く難しいと思います。

しかし、病院に少しでも疑問を感じるような事があれば、勇気を出して他の病院の見解を聞く事も大切なのではないかと思います。

ウチの息子さんは、間違いなくこの判断で命を繋ぎとめる事ができたと思います。

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ウチの息子は心臓病

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