子どもが心臓カテーテル検査をすることになったらちょっと心配ですよね。
出生後から中学生まで何度も心臓カテーテル検査をしてきた経験や、病院からいただいた資料をもとに子どもの心臓カテーテル検査についてまとめています。
たらこっこ@nikonikotarakoです。
私は専門家ではないので簡単な説明になりますが、年齢別の体験談など参考にしてみてください
目次
心臓カテーテル検査。子どもの場合(病院資料より抜粋)
心臓カテーテル検査とは
カテーテルは、中に穴が開いている直径2mm程度の細長い管のことです。主に足の付け根の太い血管からカテーテルを入れます。
X線透視でカテーテルの位置を確認しながら、心臓や肺の血管に進めていって、圧や血液サンプルを採取する検査です。
心臓カテーテル検査の目的
心臓の形態(心房・心室の形、大きさ、動き)や血管の形態を調べます。心臓内の血管の血圧測定、血液中の酸素濃度測定も行います。
これらの結果を総合して、心臓の状態を判断する事が検査の目的です。
検査の準備
- 検査の3時間前から絶飲食になります
- 検査日の朝に浣腸をします
- 検査着、オムツ(T字帯)に着替えます
- 検査の1~3時間位前に、点滴を始めます
- 検査の30分前に眠くなる薬の内服や点滴、感染予防の為の抗生剤の点滴をします
検査の手順
検査は血管造影室という検査室で行います。検査室では必要に応じて眠くなる薬と痛み止めの薬の静脈注射をします。検査中は動かないように手や足の固定をします。
- 鼠径部(足の付け根部分)を消毒して局所麻酔の注射をします
- 「シース」というカテーテル交換用の「さや」を血管に留置します
- シースを留置する時に、血液を固まりにくくする薬剤を使用します
- シースの中にカテーテルを挿入して、それを心臓や肺まで進めて血圧や酸素を測定します
- その後カテーテルから造影剤を流して、心臓や血管の動画を撮ります
- 必要な検査が終了したらシースを抜いて圧迫止血をします
検査室入室 ⇒ 病室に戻るまでの所要時間はおよそ2~3時間程度です
検査の後
- 翌日まではベッド上で安静です
- 使った方の足の上に砂袋をのせて安静を保ちます
- 検査から戻って3時間後に傷の確認をします
- 傷口に問題がなければ、横抱き抱っこや半座位が出来るようになります
- 3時間後に水分から始められます。気分不快や嘔吐がなければ食事をとります
子どもが検査を受けることになったら、きちんと説明してあげる事が大切です。
子どもへの説明のポイントはこちらにまとめています。
心臓カテーテル検査で大変だった事(年齢別の体験談)
ここからは息子の心臓カテーテル検査で大変だったと感じた事を年齢別にご紹介します。
生後7ヶ月:根治手術方法を決定する為の検査
- 都内の大学病院で2泊3日。付き添いは不可
- 一時退院中で甘えん坊になっていたので1人きりの入院が心配でしたが検査の前後はほぼ眠っていたので大丈夫でした
生後1歳1ヶ月:根治手術後のバルーンカテーテル治療
- 福岡市立こども病院で3泊4日。親も付き添い入院
- 人見知りが始まった時期だったので、私がトイレ等で少しでも離れると大泣きでした。一時も離れずに一緒にいなければならないのが大変でした
- 検査の前後は眠っていたのでそれほど大変ではありませんでした
生後3歳3ヶ月:現状の把握とバルーンカテーテル治療
- 福岡市立こども病院で2泊3日。親も付き添い入院
- わがまま放題の3歳児でさぞかし検査は大変かと思っていましたが、色々な検査を楽しんでいるようでした。(採血は大泣きでしたが…。)
- 付き添い入院でしたが、息子が自分で立って歩いてシャワーにも入れる、トイレにも行ける、ご飯も食べられるというのは、親にとって負担が減ってとても楽でした
- 検査後の安静が今回は6時間でした。さすがに3歳児に6時間の安静(拘束)は辛かったようで、あれやこれやと次々に色々な要求をしてきて、おとなしくさせておくことが大変でした
生後10歳6ヶ月:現状の把握
- 京都府立医科大学病院に3泊4日。親も付き添い入院
- 検査後はしばらく安静なので、立ってトイレに行く事は不可能
⇒ オムツにするか尿瓶にするかの選択をせまられて尿瓶に初挑戦しましたが恥ずかしがる事もなく尿瓶にしていました
(10歳頃になるとかなり恥ずかしがって尿瓶では出ない子がいるようです) - 検査後の吐き気がひどく3回吐いて泣きながら就寝しました
生後13歳1ヶ月:現状の把握
- 京都府立医科大学病院に3泊4日。親も付き添い入院。(この年齢では付き添いしなくても良い)
- もう中学生なのですべてを理解できていて大変な事は特にありません。ただ検査室に入る前には緊張と恐怖の混じったような顔で、検査室に入ると同時に泣いてしまいました
- 検査後の回復がとても早くて吐き気も無く、3時間後には普通に食べていました
この時は年齢的に付き添いをするかどうかという問題になりました。
小児科の付き添い入院が何歳まで必要なのか?というお話はこちらにまとめています。
この時の実際の体験談はこちらにまとめています。検査後の写真や時系列など参考にしてみてください。
病院や子どもの年齢によって付き添いが必要かどうかはかわってきます。
付き添い入院について知りたい方はこちらを参考にしてみてください。
子どもの心臓カテーテル検査についてのまとめ
子供の心臓病には色々な種類があって、手術の難しさも人それぞれ違います。
重症度は色々ですが、軽度のものから重度のものまで含めると産まれてくる子の100人に1人が心臓病といわれています。
そう考えると「お子さんの心臓に病気があります」と言われる事は決して珍しい事ではありません。
心臓カテーテル検査はある程度のリスクがある検査ですが、心臓の状態を把握する為には必要な検査です。
人によって検査時間や検査前後の状態は違いますが、我が家の息子の体験談が少しでも参考になれば幸いです。
最後まで読んでいただきありがとうございました