妊娠30週でお腹の赤ちゃんに難病の心臓病がある事を告げられました。
赤ちゃんは産まれてすぐに処置をしなければ命に危険があります。
お腹の赤ちゃんにリスクがある場合の出産はどのようなものなのでしょうか。
難病の心臓病の赤ちゃんを産んだ私の出産の日をまとめています。

赤ちゃんは難病の心臓病‐出産日が決まるまで
私の場合は妊婦健診はとても順調な経過でした。
ただひとつ、お腹の赤ちゃんに心臓病がある事が判明した事が問題でした。
心臓病が判明した時に先生に言われた説明はこのようなものでした。
- 赤ちゃんはお腹の中ではとても元気なので、できるだけ大きく育てたい
- 自然分娩を待つと病院で万全の体制が取れないので、出産日はあらかじめ決めておく
- 出産日に陣痛促進剤を投与して陣痛を促して出産する
大学病院で産科・小児科・心臓外科が揃って対応できる曜日が決まっているので、出産予定日より少し前で出産日を決めるということになりました。
妊婦健診38週で出産日が決まった時の記録

出産日が決まった時の日記です
38週の妊婦健診の日。
私のもともとの予定日は1月26日でした。
心臓病が発覚した時から「一週間早い1月17日あたりを出産予定日にしようと思っています」
と言われていたのでその気でいました。
この日の健診で「ん~赤ちゃんの頭はだいぶ下がってきてるけど、内診の状態が先週とほとんど変わりないし、子宮口も開いてないから来週にしましょう!」と言われて1月23日に入院することが決定しました!
それにしても、予定日にこんなに近くだと『計画出産』とは言えないような気がします。
お医者さんの言う事を信じて入院日まで何事もなく陣痛が来ないことを祈るばかりです。
いよいよ、この大きいお腹ともあと一週間でお別れです。
寂しいような楽しみなような…複雑な気分ですね。
残りの一週間、心穏やかにお腹の赤ちゃんの事を思いつつ過ごしたいと思います。
出産の日の記録
出産日の前日に入院しました。
当初、出産までは個室に入院と言われていましたが、個室に空きが無くなってしまって陣痛待合室に入院することになりました。
陣痛待合室はテレビも無く、少々暇な出産前日の夜でした。

2007年1月24日 午後6時10分 2782gのボクが誕生!
出産前に先生にこのように言われていました。
「赤ちゃんはお母さんのお腹の中にいる時は羊水に包まれていて元気なんです。でも産まれた瞬間にいきなり肺呼吸に切り替わります。心臓病のある子はそれに耐えられないんです。だから、産まれてすぐにまずは苦しくならないように点滴で薬を入れないといけません」
だから、普通の赤ちゃんのように元気な産声などあげないんだと思っていました。
でも息子は心臓病があるとは思えないほどの元気な産声をあげて産まれてきてくれました。
赤ちゃんとの対面
普通の出産の場合、産まれた赤ちゃんを綺麗にしてくれて、それからすぐにお母さんの元に連れてきてくれるんでしょうか。
私の場合産んだ瞬間に赤ちゃんの顔を一瞬見せてもらっただけでした。
旦那さんと私が一瞬の喜びと安堵を感じたのも束の間、すぐに救命処置のために連れて行かれました。
旦那さんと私は、産まれたばかりの赤ちゃんに「がんばれ!」と声をかけました。
普通は「産まれてきてくれてありがとう。」とか「よかった。」とか言うんでしょうか…
出産の日に私の母が付き添ってくれていました。
分娩室の外の廊下で待っていた母。
産まれた時の声は廊下まで聞こえたそうです。
そして、処置をするために連れて行かれる息子。
そんな時、1人の先生が私の母が立っている事に気付いて
「おばあちゃんですか?お顔を見てあげてください」
と赤ちゃんの顔を一瞬見せてくれたそうです。
その時も、息子は大きな声で泣いていたそうです。
ひとまず出産という大仕事を終えましたが、息子NICUに入っている間は精神的にかなりきつかったです。
出産の日から私が退院するまでに辛いと感じた事はこちらの記事にまとめています。
まとめ
お腹の赤ちゃんに難病の心臓病が判明した私の出産の日の記録をまとめました。
私の場合は自分自身には何の問題もなかったので、通常の出産とほぼ変わらない出産をすることができました。
でも、やっぱり出産後は通常の出産とは全然違うものだったと思います。
母親としては、産まれた赤ちゃんをこの手に抱きたいと思いましたがそれは叶いませんでした。
でも、産まれてきた息子の力強い産声を聞いて『この子はきっと乗り越えてくれる』と感じました。