はじめまして。たらこっこです。
私がブログをはじめたのは2006年12月。
妊娠30週でお腹の赤ちゃんに心臓病がある事を知らされたのがきっかけでした。
妊娠生活も順調そのもので、出産まであとわずかという時に知らされた心臓病。
驚きとショックと不安と、今までの人生で味わった事がないような感情が込み上げてきました。
それでも出産まで突き進むしかありませんでした。
この記事ではお腹の赤ちゃんに心臓病!妊娠30週の胎児診断で私が体験したことについてご紹介したいと思います。
妊婦健診で『胎児超音波診断』について知る
東京の産婦人科病院で出産を予定していた私。
妊娠28週の妊婦健診の時に病院の受付で『ご希望の方は有料にて胎児超音波診断を行っております。30週の方までが対象となります。』という張り紙を見つけました。
この日に限って、たまたま前の方の会計に時間がかかっていて「早く終わらないかな~」と周りを見渡していたところ張り紙に気がつきました。
今思えば、前の方の会計が長引いていなければ胎児超音波診断を受けることもなく、赤ちゃんの病気にも気がつかなったかもしれません。
そう考えるととてもラッキーでした。
受付の方に胎児超音波診断について聞きました。
- 30週をこえてしまうと赤ちゃんがお腹の中で向きを変える事がほとんど無いので超音波診断をしてもあまり意味がありません。
- 希望者のみ有料で行っています。1万円かかります(2006年当時)
- 大学病院から専門の先生がいらっしゃって、専用の機械で赤ちゃんに異常がないかどうかを診断します。
私の場合、次の妊婦健診でやってもらわないと30週をこえてしまうので早速予約をしました。
胎児超音波診断の日
『胎児超音波診断』は大学病院の先生が専用の機械を持ってきて診断してくれると聞いていたので、すごい機械なのかと思っていましたが、いつもと同じように見えました。
優しそうな先生と看護師さん。和やかな雰囲気で、いつの妊婦健診と同じような感じでした。

何か気になっている事とかありますか?

実はまだ性別がわからないので、どちらか知りたいです。

そうですか。じゃあそのあたりを念入りにみましょうね(笑)

はい。よろしくお願いします。
こうしていつもの妊婦健診のように超音波で赤ちゃんの様子を見ていた先生。

ここが頭ですね。こっちが足かな。性別はどうかなぁ。
その前にちょっと全体的に見てみますね。

・・・。

・・・・・。

えっと。ちょっと驚かないで聞いてくださいね。
赤ちゃんの心臓にちょっと問題があるかもしれないので・・・
着替えたらお話しましょう。
超音波をお腹に当てながら、最初は和やかに笑顔だった先生の顔が、少しずつ曇っていくのがわかりました。
そして、やがて同じ場所を何度も探っている様子でした。
「え?何か問題があるの?」と感じた私の嫌な予感は的中してしまいました。
こうして、結局赤ちゃんの性別はわからないまま胎児超音波診断は終わりました。
大学病院でふたたび胎児超音波診断を受ける
数日後、旦那さんと2人で大学病院へ向かいました。
そしてふたたび胎児超音波診断を受けました。
もはや、和やかな雰囲気はありません。
とても優しそうだった先生も、先日の病院での雰囲気とは違って、とても真剣なまなざしで超音波の画面を見ていました。
無言のまま、ただただ何度も同じところを念入りに確認している先生。
でも、素人の私が見ても、そこにどんな異常があるのかまったくわかりませんでした。

だいたいわかりました。着替えたらお話しましょう。
こうして、旦那さんと2人で赤ちゃんの異常について話を聞きました。
胎児超音波診断でわかったこと
- 心臓に異常がある事は間違いない。
- 心臓病の程度としては中等度~重度である。
- 詳しい病名は産まれてからでないとわからない。
- 赤ちゃんがお腹の中にいる時は苦しいという事もなく元気なので、普段通りに過ごせる。
- 出産も問題ないので通常分娩が可能。ただし日を決めて計画分娩をする。
- 出産日は小児科・心臓外科・産科が揃う日で調整する。
産婦人科での診断から大学病院に行くまでの数日間「どうか間違いであって欲しい。」という思いと「先生のあの顔は間違いなく病気があるんだろうな。」という思いで過ごしてきました。
そしてこの診断を聞いて、やっぱり間違いなかったんだ。と目の前が暗くなりました。
先生のおはなしに涙が止まらなかった私
私と旦那さんの前で、先生は優しい顔に戻って、ゆっくりと丁寧に病気の話をしてくれました。
そして、出産までの過ごし方についても丁寧に話してくれました。
「お腹の赤ちゃんの病気が見つかることは珍しいことではないんです。でも、見つけられないまま、出産後に大変な状態になって手遅れになってしまう赤ちゃんがいる事も事実です。
この前の産院での超音波診断は任意の検査でしたよね?全員の方が受ける検査ではないのに、その検査を受けられて、そして病気が見つかったというのは私も驚いています。
この診断を専門でやってきている私からすると、30週っていうのは正直ギリギリの大きさなんですね。
赤ちゃんがだいぶ大きくなっていて動きがほとんど無くなってくるので、診断したい場所を見れない事が多いんです。
だから、私も先日の診断の時にはまだ確信が持てなくて、今日来てもらったんですが、やはり間違いなかったです。でもそれがわかるのは凄いことです。
きっと、すごく強運な持ち主の赤ちゃんだと思いますよ。
お腹にいる時に自分から異常を知らせてくれたから、こちらも万全の体制で出産を迎える事ができます。
私もそうですが、小児科の先生も心臓外科の先生も全力でサポートしますから安心して出産しましょう。
赤ちゃんは、今は全然苦しくないんです。
だからお母さんも、出産の日までは楽しんでほしいです。そう言われても難しいかもしれないですが、今まで通りに赤ちゃんに話しかけて、運動して、美味しい物を食べて過ごしてくださいね。」
先生のおはなしに涙が溢れて止まらなくなりました。
看護師さんが肩を抱いて背中をさすってくれました。
病気の説明を聞いていた時には、ショックだったけどまだ涙は出ませんでした。
「やっぱりそうだったかぁ」とこの数日のモヤモヤした気持ちがはっきりして不思議と落ち着いていました。
でも、先生から「強運な赤ちゃんです。」と言われて、なんだか嬉しくなってしまったんですね。
病気を告げられて嬉しいというのもおかしな話ですが、先生のその言葉でこの子は大丈夫なんだって思えて涙が止まらなくなったんだと思います。
レストランでの夕飯中にはじめて見た旦那さんの涙
大学病院を出ると外はもう真っ暗でした。
遅くなったので、レストランで夕飯を食べて帰る事にしました。
入ったのは、隣の客席との間もそれほど広くない、駅ビルの中のごくごく普通のレストラン。
帰宅してからゆっくり話せばいいのに、やっぱり気になって口を開いてしまった私。

どうすればいいのかね。どうしようもないよね。きっと大丈夫だよね。

先生も全力でやってくれるだろうし大丈夫だろ。
でも、心臓病か・・・・・。
手術で治して終わりって事ないだろうな・・・・・。
ちゃんと大きくなれるのかな・・・・・(涙)
旦那さんは、嗚咽に近いような状態で急に涙を流しました。
旦那さんの涙を見たのは、あの時だけです。
そんな旦那様を見て、私もまた涙が溢れてしまいました。
広くはないレストランで、2人して泣く夫婦。
隣のおばさんがチラチラと変な目で見ていました。
眠れぬ夜。情報収集のためにブログを書こうと決めた私
はじめて書いたブログ
はじめまして。ブログ開設にあたって今日はちょっと自己紹介をしようと思います。
一言で言うと結婚3年目、現在妊娠9ヶ月のなんのへんてつもないお気楽主婦です。
結婚してすぐにでも子供が欲しかったのになかなかコウノトリは来てくれませんでした。
結婚1年目に子宮にポリープまでできました(涙)2回も手術をしてポリープを切除しました。
それから漢方やら鍼灸やら子授け祈願やら、あれやこれやと頑張って3年目にようやく天使がやってきました♪
妊娠中はとっても順調で、つわり・・・なにそれ??? って感じで毎日幸せに過ごしてきました。
そしていよいよお腹も大きくなってきた8ヶ月(30週)の頃、たまたま受けた胎児超音波診断という検査でお腹の赤ちゃんに心臓の病気があると知らされました。
さすがのお気楽な私も一瞬目の前がくらーくなりました。
お医者様には「助けてあげられないような重症ではないけれど、それなりに大変で覚悟が必要です。」と言われました。
さすがにその夜は夫婦ふたりで泣きました。
そして現在33週。お腹の赤ちゃんはお腹の中では何も苦しくないらしく、毎日キックキックでとっても元気な様子です。
私も9ヶ月になるというのに体は身軽でマタニティビクスやマタニティスイミングに通って楽しいマタニティライフを過ごしています。
病気のことはとってもとっても不安です。でも今は赤ちゃんに会える日が待ち遠しくて楽しみです。
先生に「お腹の中で異常が見つかるのはとっても珍しいですよ。この子はとても強運の持ち主だから、それを信じて頑張っていきましょう!」と言われました。それを信じて頑張っていこうと思っています。
とはいえ、はじめての出産、そしてはじめての育児、ましてや障害児となる子の育児・・・
わからない事だらけです。
このブログをとおして、同じような境遇の方と出会いたい、多くの人と出会いたいと思います!
ブログ初心者ですがどうぞよろしくお願いします!
まとめ
私が妊娠30週の胎児超音波診断で経験してきた事をまとめました。
私が妊娠していたのは2006年。今は胎児超音波診断もだいぶ進歩して、私が経験した頃よりもはるかに精度が上がっているかもしれません。
妊娠中に赤ちゃんの病気を知らされるというのはとても衝撃の出来事です。
でも、病気がわかるのも奇跡的な出来事だと思います。
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