こんにちは、たらこっこです。
心臓病の息子が小学校に入学した時に1年生のクラスのみんなに病気の話をすることになりました。
小学校に入学したばかりの1年生の子ども達に病気についてどう説明すれば良いのか悩みました。
そして1冊の絵本を読み聞かせることにしました。
その時の体験談と子ども達の反応をまとめています。
1年生にお話する前に全校生徒にもお話をしました。
その時の体験談はこちらです。
目次
1年生への病気の説明はどうする?
学校側に病気の説明をして欲しいとお願いしたところこのように言われました。
せっかくの機会なのでお母さんが直接児童達の前でお話してもらえませんか?
全校集会の後に全校児童の前でお話してもらう時間を設けたいと思います。
それと1年生には教室に戻ってからもう一度わかりやすくお話してもらえませんか?
わかりました
学校からの提案は嬉しいものでしたが1年生にどのように説明すれば伝わるのかとても悩みました。
担任の先生からはこのように言われました。
病気の事はお母さんから話されたほうが良いと思っていたので私のほうからはあまり詳しく話していません。
ちょっとのどに怪我をして声が出にくいからよく聞いてあげようね。と説明したんですが、いつ怪我が治るの?なんて聞く子もいました
治らない病気があるということを説明
全校児童の前では1年生には少し難しい内容の説明もしました。
1年生にはあらためてこう伝えました。
みんなが風邪をひいたり熱が出たりした時は、薬を飲んでゆっくり寝ていれば治りますよね。
でも心臓病と声の病気は治らないんです。
だから声の大きさもずっとこのままなんです。
どうして病気で産まれたのかはわかりません。
それは神様が決めたことなのかもしれません。
みんな産まれてくる時には神様からいろんな贈り物をもらって産まれてきたんですよ
病気がある事も個性のひとつだという事を伝えたかったので絵本を読み聞かせることにしました。
絵本『かみさまからのおくりもの』
赤ちゃんが産まれてくる時にはみんなそれぞれ神様からいろんな贈り物をもらって産まれてきます。
その贈り物は天使が運んでくるのです。
あかいほっぺの赤ちゃんにはよくわらう。
おおきい赤ちゃんにはちからもち。
泣いている赤ちゃんにはうたがすき。
よく動く子にはよくたべる。
すやすや寝ている赤ちゃんにはやさしいを。
かみさま すてきなおくりものを ありがとう
- 子供がお腹にいる時から読んで聞かせていました。育児にイライラしてしまった時などにこの絵本を読んであげるとやさしい気持ちになれます
- 子ども達それぞれが持っている何気ない個性はみんなかけがえのない贈り物なんですね。それをストレートに子どもに伝える事ができる絵本です
- 育児をしているとついつい子どもの出来ないところばかり目についてしまいます。でもこの子ができる事を見つける事が大切なんだとあらためて気づかされる絵本です
- 保育士になった友人にプレゼントしました。園で子供たちに読んであげたら大人気の絵本になりましたと言っていました
- 絵が貼り絵になっていてとっても可愛いです。文字が少なくて小さい子ども向けのように感じましたが小学生の娘は興味深かったようです。読み聞かせたあとに子どもとの会話がはずみます
字が少なくて幼い子でも理解できる絵本です。
言葉の発達が遅い息子でも理解できるような絵本は無いかなと思っていた時に出会った絵本です。
息子も大好きな絵本でした
読み聞かせを終えた時の子ども達の反応は?
みんなとても真剣なまなざしで絵本の読み聞かせを聞いてくれました。
そして私の話も真剣に聞いてくれました。
病気はとっても大変なことだから病気が贈り物っていうのは少し変かもしれないですね。
神様がどんな贈り物を贈ってくれたのかは神様しかわかりません。
もしかしたら病気を乗り越えるがんばるちからを贈ってくれたのかなと思っています。
みんなもそれぞれ自分がどんな贈り物をもらってうまれてきたのか考えてみてくださいね
休み時間になると子ども達は次々に私のところに集まってきました。
こうして思った事を次々と私に教えてくれました。
学校側から言われたこと
息子の病気の説明を終えて学校からこのように言われました。
とっても素晴らしいお話でした。
少人数の学校ですが実は色々と病気のある子や家族に障害者がいる子なんかもいるんです。
だから今日のお話は本当に子供達の心に響いたと思います。
とにかくきちんと知ってもらうことが大事ですからね。
子供達はきちんと知っていればそれをあーだこーだと言ったりしませんから。
子ども達の前で話をする事は思った以上に緊張しましたがきちんと伝えられて良かったなと思いました。
病気で産まれた事はかみさまからのおくりものなの?
子どもが病気をもって産まれてきた事をどう受け止めるのかは人それぞれですよね。
病気がかみさまからのおくりものだという考え方には否定的な方も多いと思います。
誰でも赤ちゃんを授かった時にはどうか元気に産まれてきてと願います。
その願いが打ち砕かれて、我が子の痛々しい姿を目にしなければならないのはとても辛い事です。
それをかみさまからのおくりものだなどと思いたくはありません。
我が子に病気があるとわかった時、誰でも一度は
なぜうちの子が?
何か悪い事した?
と考えて動揺し落ち込むと思います。
でもどんなに考えても病気で産まれた事の理由や原因はわかりません。
我が子が病気で産まれた事は男の子が産まれることや女の子が産まれることと同じように神様が決めた事と考えるしかないようにも思います。
子どもは「なんで?」の生き物です
心臓病のママ達の話を聞いているとこんな事を耳にすることがあります。
- 幼稚園に入った時に胸の傷を見られて「それなに?」と聞かれてショックだった
- 「どうして病気なの?」と聞かれて答えに困った
- 酸素ボンベをつけていたら「それなに?」と聞かれて嫌だった
私も息子が幼稚園に入る前から先輩ママ達にこんな話を聞いていました。
だからこそ幼稚園や小学校に入る時には子ども達にきちんと話をしようと思っていました。
最初に話をして説明をしてあげれば「なんで?」「どうして?」という疑問は無くなります。
そしてこの子は病気なんだと理解できれば「一緒に走ってもいいの?」「これできる?」と子どもなりに考えて行動してくれます。
病気で産まれた子どもにどう説明する?
病気で産まれてきた本人も「なんで自分は病気なの?」と思う事があるかもしれません。
でもそれは誰にもわからない事です。
私は息子に「なんで?」と聞かれた事は一度もありませんでしたがこの絵本を読み聞かせながらこう話してきました。
病院でいっぱい注射してエライよね。
お薬も毎日飲めてすごいよね。
他のお友達はこんなにいっぱい注射したりお薬飲んだりしないんだよ。
がんばりやさんだよね。
かみさまはがんばるチカラをプレゼントしてくれたのかもしれないね
うん。
ぼく次に病院行ってもがんばる!
小学校1年生で病気の事をきちんと理解するのはむずかしいかもしれません。
でもこの絵本を読んで自分なりに病気の事を考える事ができたと思います。
まとめ
小学1年生の子ども達に息子の病気の説明をした時の体験談と絵本『かみさまからのおくりもの』についてまとめました。
この絵本は『ママのところに産まれてきてくれてありがとう』と子どもに素直に伝える事のできる素敵な絵本だと思います。
普段はついガミガミ怒ってばかりでもこの絵本を使えば『〇〇くんの良いところは優しいところだね。神様が贈ってくれたんだね』と素直に言えるかもしれませんね。