先日放送されたNHKプロフェッショナル仕事の流儀で息子の心臓手術をしてくださった小児心臓外科医の山岸正明先生が紹介されました。
番組内でも紹介されていた総動脈幹症で産まれた息子は13歳の修復手術の時に山岸先生に執刀してもらいました
全国でわずか130人という小児心臓外科医
📺次回放送は来週26(水)19:57~#小児心臓外科医 山岸正明さん。
4000人以上の命を救ってきた
子どもたちの最後の希望。「この心臓が、その先の人生を支えきれるように」
患者の成長をも見据え、世界一丁寧と言われる縫合を施す #プロフェッショナル 🌟
ぜひご覧下さい!
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— プロフェッショナル仕事の流儀 (@nhk_proff) July 20, 2023
小児心臓外科医は全国で130人ほどしかいないそうです。
その中でも世界一の手技と言われるほど丁寧な縫合をするのが山岸正明先生です。
この子にとっては一生のことですからね
そこで僕は絶対に妥協しちゃダメだ
その信念で4000人以上の命を救ってきました。
僕も先生の手術で元気になることができました
山岸正明先生に執刀してもらった経緯
息子が山岸正明先生に手術をしてもらったのは2000年の夏。
13歳の時でした。
息子が生後8ヵ月の時に行った根治手術は福岡市立こども病院でした。
息子が産まれた頃は東京に住んでいました。
東京の大学病院で思うような根治手術ができないと判断されていくつかの病院にセカンドオピニオンに行きました。
そして福岡市立こども病院の角秀秋先生に手術をしてもらいました。
角秀秋先生も当時のテレビ番組で神の手と紹介された心臓血管外科医です。
自分達で情報収集をしてセカンドオピニオンをしましたが、この時は山岸正明先生のいた京都府立医科大学病院の情報に辿り着く事ができませんでした
その後は東京の大学病院でフォローしてもらって1年に1回は福岡まで検査を受けに行っていました。
そして息子が3歳の頃に東京から福岡へ転勤。
こうして福岡市立こども病院でみてもらう事になりました。
ところが息子が小学校3年生の頃に福岡から関西へ転勤。
この時に福岡の病院から紹介されたのが京都府立医科大学病院でした。
私としては関西に転勤してからも、福岡まで検査に通うほうが安心だと思っていました。
でも福岡の病院でこのように言われました。
こうして福岡市立こども病院から京都府立医科大学病院に転院することになりました。
生後8ヵ月で根治手術をしてから「成長と共にいつか手術をすることになります」と言われていましたが中学生になるまで再手術をすることはありませんでした。
そして中学2年生の夏。
カテーテル検査の結果、早い段階で再手術をしたほうが良いということになりました。
この時、カテーテルを担当してくれた先生にこのように言われました。
山岸先生は来年定年退職される予定なんですよね。息子さんの場合は難しい症例なので山岸先生がいらっしゃるうちに手術の予定を入れたほうがいいかもしれませんね
はい!山岸先生に執刀していただきたいです!お願いします!
3月にカテーテル検査を受けて8月の手術が決まりました。
総動脈幹症の息子の心内修復手術の内容
先天性心疾患の中でも複雑で稀な疾患である総動脈幹症。
赤ちゃんの頃に根治手術をしても、成長と共に人工血管の入れ替えが必要になります。
それだけではなく、弁の逆流や動脈の狭窄、その他いろいろな問題が出てくる場合があります。
息子の場合も生後8ヵ月で根治手術をした心臓は13歳になっていろいろな問題がありました。
- 人工血管の交換
- 右の肺動脈の狭窄
- 肺動脈が大動脈を巻き込んで裏側に回り込んでいる
- 大動脈の基部に大きな瘤
これらの問題をすべて修復することになりました。
山岸先生はテレビで紹介されていたように、とても穏やかな口調で丁寧に手術内容について説明してくれました。
私が印象的だったのはこの言葉です。
とても患者さんの事を考えてくれている先生だなと感じました。番組でも手術の様子が紹介されていましたが自己組織で使える物は使って丁寧に手術をしていましたね
心内修復手術前に山岸先生にしていただいた手術内容の説明はこちら
先天性心疾患の息子が13歳で再手術決定。説明を聞いた時の反応は?
心内修復手術の内容はこちら
13年ぶりの心臓手術の内容と手術から一夜明けた息子の様子
こうして世界一丁寧な縫合を施してもらった息子は日々元気に暮らしています。
終わりに
プロフェッショナル仕事の流儀で紹介された息子の執刀医山岸正明先生についてのお話でした。
それにしても小児心臓外科医が全国に130人しかいないという事がちょっと衝撃でした。
息子は東京・福岡・京都・大阪と転院を重ねてきて数多くの小児心臓外科の先生に関わっていただきました。
今回紹介された番組を見て、あらためて強い信念と技術を持った先生に手術をしてもらった事に感謝の気持ちでいっぱいになりました。
そして執刀してくれた先生以外にも多くのチームスタッフの方々に助けてもらった命であるという事を実感しました。
一緒に番組を見た高校生の息子は何を感じただろう。
母は番組で紹介されている子ども達と息子の姿を重ね合わせあの日を思い出し涙。
息子は淡々と見ていました。
これからも1人でも多くの心臓病の子ども達が救われますように。
最後まで読んでいただきありがとうございました