『先天性心疾患』と一口に言っても様々な種類の疾患があります。
さらに、同じ病名でも、症状や状態は人によって違います。
でも、我が子が「先天性の心臓病です。」と言われた時に、ただただ不安で他の人の情報を調べたりする事もあると思います。
13年前の私がそうでした。
今回は息子の心臓根治手術前~根治手術後の体の変化について、そして根治手術から13年経過した現在の体の状態についてまとめたいと思います。
目次
根治手術前と手術後の体調の変化
- 病名:総動脈幹症・大動脈弓離断症
- 1回目手術(生後7日):治せる部分だけ手術。残りは体重が増えてから。
- 2回目手術(生後8ヶ月):ラステリ手術
1回目手術のあと生後4ヵ月までNICUに入院していました。
生後4ヵ月~生後8ヶ月の間自宅で一時退院をしていました。
この4ヵ月間の体調と根治手術後(退院後)の体調について比べていきます。
サチュレーション(酸素飽和度)
手術前
・酸素を流量1から2(最大)で流していても50%~60%のサチュレーションでした。
・飛行機に乗るのは無理だったので東京から福岡へ入院する時には新幹線で移動しました。
・酸素を流量1から2(最大)で流していても50%~60%のサチュレーションでした。
・飛行機に乗るのは無理だったので東京から福岡へ入院する時には新幹線で移動しました。
手術後
・術後はほぼ100%のサチュレーションになりました。
・飛行機もOKで退院後には産まれてはじめて飛行機に乗って帰ってきました。
・退院後も在宅酸素は続いていました。(気管支狭窄の合併症の治療の為)でも流量は0.5に減り、30分程度なら酸素を外していても問題ないのでお風呂の時などは酸素チューブを外して過ごすことができました。
・術後はほぼ100%のサチュレーションになりました。
・飛行機もOKで退院後には産まれてはじめて飛行機に乗って帰ってきました。
・退院後も在宅酸素は続いていました。(気管支狭窄の合併症の治療の為)でも流量は0.5に減り、30分程度なら酸素を外していても問題ないのでお風呂の時などは酸素チューブを外して過ごすことができました。
ミルク
手術前
・1回120ccのうち30cc~50ccしか飲めませんでした。
・残りは鼻チューブから注入でした。(経管栄養)
・経管栄養は1週間に1度は鼻チューブを交換し、ミルクのたびに鼻チューブがきちんと入っているか確認して注入するので、1回のミルクに1時間ほど時間がかかりました。
・1回120ccのうち30cc~50ccしか飲めませんでした。
・残りは鼻チューブから注入でした。(経管栄養)
・経管栄養は1週間に1度は鼻チューブを交換し、ミルクのたびに鼻チューブがきちんと入っているか確認して注入するので、1回のミルクに1時間ほど時間がかかりました。
手術後
・ミルクが飲めるようになるまではだいぶ苦労しましたが、退院間際(1歳頃)には1回140ccを全て口から飲めるようになりました。
・産まれてからずっと入っていた鼻チューブから卒業することができました。
・同時に離乳食も開始しました。
・ミルクが飲めるようになるまではだいぶ苦労しましたが、退院間際(1歳頃)には1回140ccを全て口から飲めるようになりました。
・産まれてからずっと入っていた鼻チューブから卒業することができました。
・同時に離乳食も開始しました。
ミルクの吐き戻し
手術前
・ほぼ毎日のようにミルクを吐いていました。注入していてもゲボーと大量に噴出していました。着替えは1日に何度も必要でした。
・ほぼ毎日のようにミルクを吐いていました。注入していてもゲボーと大量に噴出していました。着替えは1日に何度も必要でした。
手術後
・まったく吐かなくなりました。
・まったく吐かなくなりました。
離乳食
手術前
・ミルクのみ。一時退院の頃わずかに果汁を与えた事があった程度でした。
・ミルクのみ。一時退院の頃わずかに果汁を与えた事があった程度でした。
手術後
・生後11ヶ月で入院中にはじめて離乳食を開始しました。ペースト状の前期食。与え始めて1ヶ月経過して、だいぶ食べるようになりました。
・生後11ヶ月で入院中にはじめて離乳食を開始しました。ペースト状の前期食。与え始めて1ヶ月経過して、だいぶ食べるようになりました。
根治手術後の心臓の状態
生後8ヶ月体重6㎏で根治手術に成功
総動脈幹症に対してラステリ手術による根治手術に成功しました。
弁付き人工血管16㎜が体内に入っています。
根治手術から3ヶ月後のカテーテル検査(バルーンカテーテル治療)
- 右肺動脈の一部が狭窄している。
- バルーンカテーテルで膨らませる治療だったのですが、残念ながらバルーンが入りませんでした。
3歳3ヶ月カテーテル検査
- 根治手術後から状態は変わらず、右肺動脈に狭窄があり、左が肺高血圧の状態。
- 遠からずこの部分の手術は必要だけれど、今すぐには必要ないとの判断でした。
- 2年前のバルーンがうまくいかなかったことを考えると、今回この部分に同じような事をしても、またうまくいかない可能性が大きいので今回は行わなかった。
- 人工血管が入っていて、いずれその手術も必要になるので、その時期に一度に手術をして治せるのではないか。
- 今は調子が良いので、内科的な治療をしながら様子を見ていく。
10歳6ヶ月カテーテル検査
- 心臓の機能については、7年前にカテーテルをやった頃とほぼ変わらない。
- 心機能、血液の流れ、逆流の程度、血管の形いずれも大きな問題点は感じられない。
- 根治手術後に1番問題になっていた肺動脈の狭窄部分について、狭窄箇所は2箇所あるが血液の流れが体の成長に伴って少し改善してきている。
- 手術を考えるとすれば、体が大きく成長する思春期の頃で、それまでは経過観察。
13歳2ヶ月カテーテル検査
- 全体的には2年半前の検査の時よりも進行している感じ。
- 根治手術で入れた人工血管からの血液の漏れや逆流があり、それに伴う左右の血圧差などが進行している。
- そろそろ次の手術を考える時期にきている。
根治手術後の体の状態
幼稚園・小学校と普通に集団生活を送ってきました。
運動制限については「本人のペースで疲れたら休みましょう。」というアバウトな制限で、健常な子たちと同じように体育・水泳・マラソン大会にも参加しました。
まとめ
息子の心臓根治手術前~根治手術後の体の変化についてまとめました。
根治手術後に一番感激したのは、爪の先と唇の色が紫からピンク色に変わった事でした。
根治手術のおかげで、今まで色々と我慢してきた事が何でもできるようになりました。
今年に入ってカテーテル検査を行い、いよいよ13年ぶりに心臓手術の時期に差し掛かってきたなという感じです。
赤ちゃんの頃はこの先の将来の事なんて想像もできないくらい必死でした。
私の気持ちは今も息子が赤ちゃんの頃のままなのに…もう13年も経ってしまった事に驚きます(笑)