健康なお子さんでも虫歯は作りたくないと思うお母さんが多いと思います。
心臓病児の場合は特に虫歯菌は大敵で歯科治療にも注意点があるので、かかりつけ歯科医を見つけるのもなかなか大変です。
心臓病児に虫歯が大敵な理由や心臓病児の歯科治療の注意点・抗生剤が必要なのかどうかについてまとめています。
ご訪問ありがとうございます。たらこっこ@nikonikotarakoです。
息子の1歳児歯科健診からかかりつけ歯科医が決まるまでの体験談もあわせてご紹介します
目次
心臓病児に虫歯が大敵な理由とは?
健康なお子さんでもなるべく虫歯はつくりたくないものですが、心臓病児は命にかかわる場合があるのでより注意が必要なんです。
感染性心内膜炎に注意する必要があります
\YouTubeショート第3弾/
感染性心内膜炎は
心臓病のない人がかかることもありますが、
心臓病の人でリスクの高い人は要注意!
虫歯はリスクです!#先天性心疾患#感染性心内膜炎(中の人のぼやき)
サムネの設定の仕方がわかりました!成長した!https://t.co/bk3v8nXB7v— 日本小児循環器学会【公式】 (@JSPCCS) February 24, 2024
日本小児循環器学会の公式Xでもこのように説明されていますが、歯科治療の際には血液中に細菌が入る事があります。
通常はすぐに細菌は消えてしまいます。
でも心臓病がある場合には細菌が消えず心臓内側の心内膜・弁・人工物などに細菌が付着してしまう場合があるんです。
こうなると入院治療が必要となったり、手術が必要となる場合があります。
感染性心内膜炎は死亡例もあるとても恐ろしい病気です。
感染性心内膜炎にはできる限りの予防をする事が大切なんです
予防する必要がある人はどんな人?
先天性心疾患の人や弁膜症の人は予防が必要です。
虫歯に注意をして予防していても、それとは別に乳歯の生え変わりが必ずやってきます。
心臓の主治医に乳歯が抜ける時の対処方法を事前に確認しておきましょう。
心臓病児の歯科治療の注意点
- 歯科医にかかる場合には心臓病がある事を伝える
- 歯科医に服用している薬を伝える
(血液サラサラにする薬を服用している場合には歯のクリーニングでも注意が必要です) - 歯科医を定期的に受診して虫歯のチェックや歯のクリーニングをしてもらう
- 虫歯ができてしまった場合には早めに歯科医に相談する
- 治療内容によっては予防的に抗生剤を服用する
息子が主治医に言われた抗生剤の必要性について
- 乳歯が抜けるたびに必ずしも抗生剤の服用は必要ではない
➡ すんなりと抜けた場合には、きちんと止血をしてあげれば大丈夫 - 乳歯がなかなか抜けず歯科医で抜歯する場合には抗生剤を服用した方が良い
➡ 抗生剤の処方は歯科医にしてもらいます。抜歯前に予防的に服用してから抜歯をします - 抗生剤をあまりにも頻繁に服用しすぎると次の手術の時など大事な時に薬が効かなくなってしまうので乳歯が抜けるたびに服用するのは好ましくない
息子の場合20本の乳歯の中で12本はなかなか抜けずに抗生剤を服用して抜歯しました
保健所の1歳児歯科健診の体験談
1歳過ぎに退院した息子が保健所の『1歳児歯科健診』に行ったのは1歳3ヶ月の頃でした。
心臓病で体の発達は遅いくせに歯の成長は結構進んでいて生後8ヶ月の根治手術前に下の前歯が2本生えていました。
手術後40日間人口呼吸器が口に入っていて、人工呼吸器を抜いたら上の歯が生えていたんです。
1歳を過ぎて上下4本の前歯はすっかり生えそろい、1歳3ヶ月で9本目が生えてきていました。
保健所ってちょっと遠いし、集団でママが集まってるから苦手だし、ちょっと気が重いなぁ…
でも、歯をチェックしてもらうためには行かないと!
こうして重い腰を上げて保健所に行き、息子は大泣きしながら歯磨きを初体験しました。
家ではきちんとした歯磨きはまだしていなくて歯のお手入れティッシュで拭いていただけなので勉強になりました。
かかりつけの歯医者が決まるまで
保健所の1歳児歯科健診に行った時に障害者のためのかかりつけ歯科医マップという案内を見つけてきました。
その中に『小児歯科がある』『重症心臓病に対応している』という項目があって、どちらにも〇がついている歯医者は2軒のみでした。
そのうちの1つで1歳6ヶ月歯科健診を受ける事にしました。
重症心臓病に対応していると書かれている歯医者さんに行ってみた結果
診察室に入った途端、少し年配の先生とおばさんの歯科助手さんが酸素をつけた息子の姿を見て少し驚いているように感じました。
“重症心臓病に対応している って書いてあるくらいだから、酸素つけた患者さんくらい診た事あるはずだよね…”
可愛そうにね~。こんなに小さいのにね~。大変だね~。
“このおばさん歯科助手じゃないの?なんにもしないじゃん…”
診察台に乗った途端に大泣きする息子。
息子が大泣きすると、声は枯れたダミ声ですぐに大汗をかくので、普通の人はちょっとビビります。
でも、ここは歯医者さん。
まさか先生がビビるなんて事はないはずです。
はいはい。はーい。はい。大丈夫だね!
“え?いま口開いてなかったじゃん。ちゃんと診てないよね…”
子どもはね~泣くから無理なんだよね~。まだ虫歯は無いから大丈夫ですよ!
こうして形ばかりの1歳6ヶ月歯科健診が終了しました。
療育センターの広告に歯医者を見つける
形ばかりの歯科健診を終えて家に帰った私は、あらためて障害者のためのかかりつけ歯科医マップを見てみました。
裏表紙に『療育センター』の広告があって、そこに歯科医は障害者のみ対応していますと書かれていました。
電話をするととてもご丁寧な対応でした。
歯医者を受診する前にきちんとしたカルテを作る必要があるので、こちらの小児科を受診してください。
ただ、予約が混みあっているので予約は1ヶ月先になります
こうしてまずは小児科を受診。
血液検査や問診などひととおり済ませて、歯医者の予約はさらに1ヶ月先でした。
療育センターの歯医者を受診する
診察中は心電図やサチュレーションモニターをつけて症状に注意しながら診察してくれました。
すでに16本生えている息子の歯をすみずみまできちんと見て診察。
虫歯は無いですね。
前歯が少し黒ずんで見えますが、これは鉄剤を服用しているから仕方がないんですよ
心臓病だから虫歯は厳禁だもんね。
これからどんどん生えてくるからきちんと虫歯にならないように定期的に診ていこうね!
“なんて頼もしいお言葉。これぞ求めていたかかりつけ歯科医だ!”
かかりつけ歯医者を見つけるポイントは?
転勤や引っ越しを繰り返している我が家。
息子のかかりつけ歯科医も療育センターから数えると現在は4軒目です。
さすがに『障害者のためのかかりつけ歯科医マップ』のような案内は引っ越し先では見つからなかったので自力で歯科医を探しました。
歯医者を探すポイントは
- できれば「障害者対応」とホームページに記載されている歯医者
- 小児歯科専門医がいる歯医者
この2つを条件に行きやすい歯医者を探しました。
結果、すべての歯医者さんでとても適切な対応をしてもらいました。
はじめて歯が抜けた日
6歳6ヶ月ではじめて歯が抜けました。
数日前からかなりグラついていたので抗生剤を処方してもらっていました。
夜になって、もうほぼ抜けているような状態だったので、このまま寝るのは危険だと思い家で抜くことに。
抜く!
怖い~(泣)
やっぱり抜く!
やっぱりヤダ~(涙)
1時間半、抜くだやめるだとゴネにゴネてようやく抜く決心をしました。
私がガーゼでちょっと持っただけで、あっけなくあっという間に抜けました。
こうして12歳10ヶ月ですべての乳歯が抜けました。
ところで抜けた乳歯はどのように保管していますか?
きちんとした保管方法を知らなかった私はエライことになりました。
乳歯は正しく保管しましょう!
乳歯から永久歯に生え変わったら虫歯予防が大切です。
歯医者さんに教えてもらった虫歯予防に有効なケア用品はこちら。
まとめ
心臓病児の歯科治療の注意点と抗生剤の必要性について体験談をまじえてご紹介しました。
歯医者さんは軒数も多いので、良い歯医者さんを見つけるのはなかなか大変です。
心臓病児の場合には、たかが歯の治療と軽視するわけにはいかないので、きちんと対応してくれる歯医者さんを見つけたいですね。
最後まで読んでいただきありがとうございました