3Dプリンタが医療の分野で応用されています。
実際にどのような事ができるようになるのでしょうか。
心臓の分野で3Dプリンタがどのように応用されているのか、いろいろな参考記事をまとめています。
また心臓模型の研究も日々進んでいます。
2023年をめどに実用化されると言われている心臓模型についてもまとめています。
たらこっこ@nikonikotarakoです。
心臓の分野では特に研究が進んでいます
目次
3Dプリンタの医療への応用で心臓模型が作れる?
チューリッヒ工科大学の研究チームは、シリコン製心臓を開発しました。
まるで本物のような柔らかい動きで、本物の心臓と同じ役割を果たすほどのものです。
シリコン製心臓ですが、シミュレーションテストで心臓の動きを確認できました。
まだ実用レベルではありませんが、この研究は心臓病の治療方法に革命を起こすかもしれません。
ヒト組織を備えた心臓
イスラエルの科学者グループが、ヒト組織と血管を備えた心臓の作成に成功しました。
「細胞、血管、心室、心房が備わった心臓全体の作製とプリントに成功したのはこれが初めて」ということです。
心臓移植の可能性を大きく進展させる技術です。
軟質心臓モデル
3Dプリンタの技術のひとつである『光造形』に『真空注型』を組み合わせる技術を開発したのは京都にある株式会社クロスエフェクトです。
この技術で作られた臓器モデルは、より本物に近い質感になります。
患者さんからのCTデータを元に、この臓器モデルを作ることで、術前の画像診断を補完する役割を果たします。
もうすぐ息子の13年ぶりの心臓手術ですが、この山岸先生に執刀してもらいます。
とても穏やかにわかりやすく手術説明をしてくださいました
現在、治験が行われています
この軟質心臓モデルを使用した治験が2020年2月15日~2020年12月の期間で行われています。
4疾患の心臓モデルが販売されています
2019年5月からは、先天性心疾患の特徴を模擬した心臓が販売されています。
医師が術前に患者の心臓の3次元構造を正確に理解することができます。
そして、この心臓モデルを使って実際に手術のシミュレーションをすることができます。
心臓模型2021年5月に医療機器として申請(2021.3.18追記)
3Dプリンターで作った手術支援用の心臓模型。
2023年をめどに販売を目指すと発表がありました。
21年5月に医療機器として申請して保険適用のための手続きを進めるとのこと。
着実に実用化に向けて進んでいる事を嬉しく思います。
心臓手術の際に主治医からよく言われる事は「実際に開けてみないとわからない部分もありますが…」ということ。
これは正直すごく不安な気持ちになるものです。
心臓模型ができるようになれば、このような不安も解消されるかもしれませんね
新しい人工心臓弁の研究
国立循環器病研究センターでは3Dプリンター「ProJet」を利用して、人工心臓弁を再生医療で実現する研究が進められています。
心臓病の中でも重症の患者には人工心臓弁が取り付けられます。
現状の人工心臓弁はこの2種類です。
- 金属製の機械弁…耐久性は高いものの体内に金属を埋め込むために、血が固まってしまうといった副作用が出てしまう。 それを防ぐために血液が固まるのを防ぐ薬を一生飲み続ける必要がある。
- 豚や牛の心臓弁を利用した生体弁…金属製のものと違って拒絶反応は少ないものの、耐久性が低いことから15年程度を目処に、取り替える必要がある。
それぞれデメリットがあります。
3Dプリンターで、問題の少ない新しい人工心臓弁を完成する事が心待ちにされています。
13歳の息子は、今回の手術では人工的な物を使用せずに手術する予定と言われています。
しかし、将来的には弁置換の手術が必要になるだろうとのこと。
それまでに、より良い人工弁ができている事を切に願うばかりです
息子の心内修復手術は2020年8月に行いました。
詳しい手術内容はこちらにまとめています。
まとめ
3Dプリンタは医療分野でどう活用できるのかを、心臓の分野に絞ってまとめてきました。
医療技術は日進月歩です。
特に3Dプリンタを使用した医療技術はどんどん開発が進んでいるという印象です。
大人になってからも手術が必要と言われている先天性心疾患児を持つ親としては、技術の進歩を期待せずにはいられません。
最後まで読んでいただきありがとうございました
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