産まれつき心臓病の息子も高校2年生。
あと数年もすれば社会に出なければなりません。
息子のような心臓病児が社会に出た時の事を考えさせられる記事を目にしました。
先天性心疾患は社会で理解されないのか
Yahoo!のニュース記事で先天性心疾患者は職場で理解されにくいという話が特集されていました。
産まれつき心臓病の先天性心疾患児はどのくらいの割合かというと
- 先天性心疾患は100人に1人の割合で産まれる
- 医療技術の進歩で今ではおよそ95%が成人を迎えられる
- 日本の人口に当てはめれば100万人はいることになる
- 成人となった患者は現在50万人程度に上るとされる
これだけの人数の患者がいても先天性心疾患という言葉を知らない人も多くてまだまだ理解がすすんでいないのが現状です。
理解されない理由のひとつが
内部疾患であること。
パッと見ではわかりにくい障害で一見すると元気そうにも見えるのでなかなか理解されないんですね
先天性心疾患で産まれても赤ちゃんの頃や幼い頃に心臓の根治手術をして日常生活を送れるようになり社会に出て働くことは可能です。
ただ根治手術=完治ではありません。
日常生活を送れていても生涯にわたって定期検診を受ける必要があります。
また日常生活でも健常者より疲れやすい場合もあります。
これらを職場できちんと理解してもらう事はなかなか難しいのが現状です。
その結果
このような問題を解決するには、まず職場にきちんと理解してもらう事が必要ですが
「自らの障害を上司に伝えている」と答えた患者の割合は半数に過ぎず、同僚に伝えている割合となると約35%まで下がった
先天性心疾患の息子の場合
重度の先天性心疾患で産まれ、生きるか死ぬかを繰り返した息子ですが現在は元気な高校生です。
心臓以外にもいろいろな問題はありましたが、心臓そのものの手術の内容はこちらにまとめています。
13歳で修復手術を受けた時に主治医からはこのように言われました。
大人になってからまた手術は必要になります。それが10年後か15年後か…それは状態を見ていかないとわからないです
手術から1年は薬を服用していましたが、現在は服用薬もなく定期検診も1年に1回になりました。
おそらく、この状態があと数年は続くと思います。
成人して社会に出て数年は健常な人と変わらず元気かもしれません。
でも社会に出て何年か経った頃には体調が悪くなるかもしれないし再手術が必要になるかもしれない。
その時に向けて伝えられるべき事を伝えておくのが親のつとめかもしれません。
息子が高校生になった時には主治医から病気の説明をしてもらいました。
記事の中でこのような指摘もありました。
- 患者自身が心臓の状況を理解して働く上での限界を把握してもらう事が必要
- 自分自身の健康状態に関する理解が不十分な場合
➡ 症状が比較的軽いと定期検診に行かなくなり、体調を崩して仕事を休むケースがある - 子どものころから心臓病の場合
➡ 保護者が理解している一方で、本人は詳しい説明を受けていないことも多い - 社会に出る際にはきちんと理解してもらう必要がある
元気に過ごせている時ほど病気の事を忘れがち。ましてや定期検診が1年に1回では本人の意識も薄れてしまいそうです。社会に出る時にはきちんと再認識させる必要があると感じました
障害者として社会に出る時にはどのような制度があるか知っておくことも大切ですよね。
息子が成人する前に制度を理解しようと思いました。
終わりに
心臓病児が社会に出た時の事を考えさせられた話をご紹介しました。
息子を高校生まで育ててきて今まであまり周囲の無理解を感じた事はありませんでした。
それは周囲の人に病気の事を伝えて理解してもらってきたからだと思います。
成人するまではそれは親の役割。
でも成人してからは本人の問題。
大人になってからも自分の病気ときちんと向き合い、周囲に理解してもらえる努力をして欲しいと願うばかりです。
最後まで読んでいただきありがとうございました