特認校(小規模特認校)は自然豊かな人数の少ない学校や都心の児童数の少ない学校などで学区以外からの通学も認めている制度です。
このような特認校で体に障害のある子・発達障害の子・不登校の子などは受け入れてもらえるのでしょうか?
ご訪問ありがとうございます。たらこっこ@nikonikotarakoです。心臓病の息子は2つの小規模特認校に通ってそれぞれの学校での対応の違いを感じました。その体験をもとに小規模特認校で発達障害や不登校の子などは受け入れてもらえるのかどうかについてまとめていきます!
特認校ってどんな学校なの?と知りたい方はまずはこちらの記事からどうぞ!
目次
発達障害や障害のある子・不登校の子は特認校に通える?
特認校制度を設けている学校は全国各地にあります。
最近では子どもを自然豊かな環境でのびのびと育てたいという理由で移住する人も増えていますよね。
また子どもの身体や発達面で障害があったり不登校だったりして、人数の多い校区の学校では馴染めないので特認校に通わせたいと考える人も増えています。
息子の場合も心臓病で発達に遅れがあったため就学相談では支援学級をすすめられましたが支援学級は選ばず小規模特認校の普通学級に通うことに決めました
では、特認校では息子のように体に障害がある子・発達障害の子・不登校の子などは受け入れてもらえるのでしょうか?
ズバリ!!
学校と教育委員会によって違う!!
特認校というと、なんだか特別な制度のようにも感じますが公立の学校です。
その子がその学校に通えるかどうかを決めるのは学校と教育委員会の判断によって決まります。
なんだか当たり前の事を言っていますが…
息子が通った2つの学校ではそれぞれ対応が違いました。
その体験談をお話します
問題行動のある子は認めないA小中学校
息子が最初に通ったA小中学校は小学校と中学校が同じ敷地内にある特認校です。
特認校としての人気が高く毎年定員以上の応募のある学校でした。
この特認校の入学条件
- 家から学校までおおむね1時間以内で自力で通学できること
- 支援学級は設けていない為、普通学級できちんと学習ができること
まずはこの条件に合う子しか応募することができません。
そのうえで学校・教育委員会の方と親子面接によって入学できるかどうか判断されました。
面接では病気のことをとても細かく聞かれました。
当校には支援学級がありませんが普通学級でも問題ないですよね?と念を押されました。
心臓病のある息子ですが主治医の許可もあり問題なく自力通学が可能だった為応募しました。
どんな基準で入学者を決めたのかわかりませんが入学を認めてもらうことができました
この学校に入学した後にクラスの保護者からいろいろな話を聞きました。
どんな子でも受け入れるB小学校
息子が小学校3年生の時に転勤でまったく違う地域に引っ越すことになりました。
小学校の人数はA小学校とほぼ同じで中学校は併設されていないB小学校に転校しました。
この特認校の入学条件
- 学校と同市内に居住していること
- 家から学校まで公共交通機関や自家用車で保護者の責任のもと通学すること
A小学校との大きな違いは自力通学ではなく、保護者の責任で通学させるというところです。
体が不自由で自力通学ができなくても、保護者の送迎で通学できるのであれば入学可能ということになります。
定員もA小学校よりも多めに設定されていた為、全学年での転入を受け入れていました。
そして息子が転校した翌年に支援学級ができました。
体に障害がある子や発達障害の子への対応
- 知的障害のある子が入学を希望した事をきっかけに支援学級をつくった
- その後も支援学級に体の障害がある子・ダウン症の子を受け入れた
知的障害のある子は地元の子ではなく特認校制度を利用して通いたいという子でした。
その子を受け入れるために支援学級をつくりその後も障害のある子を受け入れていました。
他の学校で不登校になった子も受け入れていました。
不登校の子への対応
- 転校してきてしばらくは先生が自宅まで迎えに行った
- 教室に入るのが嫌だと言うので図書室で過ごした
- 少しずつ教室に入る時間を増やしていった
無理に教室へ行かせようとせず徐々に慣れさせていくようにしていました。
半年経った頃には教室で勉強する時間も増え、全校集会にも出れるようになりました。
毎朝先生が迎えに行くというのは、小規模特認校だからこそできた事なのかもしれません。
A小中学校への出戻りを拒否された体験談
転校先のB小学校にも馴染んだと思っていたのに、わずか2年でふたたび転勤するかも?という話がありました。
最初に通ったA小中学校のある地域だったため、またA小中学校に戻るつもりでした。
以前通っていたのだから当然戻れると思っていたのですが、教育委員会の方にこう言われました。
A小中学校は昨年から小中一貫校になりました。
そのため1年生で入学をしてきた子が9年間通うという主旨なので途中転入は一切認めていません
え…
でもウチの場合は1・2年生の時に通っていたんですが…
それでも認められないんでしょうか?
はい。
認められません。
以前別の問い合わせで「下の子が入学するタイミングで兄弟そろって特認校に行かせたいと考えていたのですが、上の子は転入できませんか?」という方がいたのですが、それもお断りしました
先生方もみな入れ替わっていて知っている先生は誰もおらず、なんだかとても事務的で冷たい対応でした。
あの小学校に戻れないなら、このままこっちにいられるようにしないとな…
結局転勤をせずにそのまま残れることになってB小学校で卒業まで過ごすことができました。
小規模特認校で障害のある子は成長できる?
B小学校で支援学級に在籍していた知的障害の子がいました。
1年生の頃はじっとしていられない子でした。
支援学級の先生とマンツーマンでしたが、全校集会の時などは途中でふらふらと歩きだしてしまう事もありました。
でも学年を重ねるごとにだんだん落ち着いてきているように見えました。
そして支援学級に下の子が入学してくると、すっかり上級生の顔つきになっていました。
息子は普通学級でしたが病気を認めてもらってのびのびと成長することができました
特認校は障害のある子のための学校ではありません。
学校側にもそれぞれのやり方があって、障害のある子を受け入れない学校もあります。
でも、人数が少ない学校だからこそできる事もあるような気がします。
障害のある子を受け入れてくれたB小学校では、息子はもちろん支援学級に入った子ども達もとても成長したように見えました。
障害のある子や不登校の子を特認校に通わせたい時はどうする?
全国には多くの特認校があります。
私が知っているのはそのうちのわずか2つの小学校ですが、それでも対応の違いに驚きました。
障害のある子や不登校の子を特認校に通わせたいと思ったら、学校や教育委員会にきちんと子どもの状況を説明をして、受け入れてもらえるのかどうか相談することが大切ですね。
終わりに
小規模特認校で発達障害や不登校の子などは受け入れてもらえるのかどうか、体験談をまじえてご紹介しました。
息子の小学校入学のために特認校以外にもいくつかの学校に話を聞きに行きました。
やはり学校によって障害のある子に対する考え方が微妙に違うなと感じました。
受け入れを拒否されると精神的にめげてしまう事もありますが、根気よく子どもに合う学校を探すのみ…ですね。
最後まで読んでいただきありがとうございました