バセドウ病の持病があるパパさんが甲状腺眼症になってステロイドパルス療法をすることになりました。
そして入院期間中に心停止しました。
バセドウ病から眼球突出して…
その治療のためにステロイドパルス療法をしたら…
心停止
からの
蘇生
ご訪問ありがとうございます。たらこっこ@nikonikotarakoです。
息子の心臓病に次いで衝撃的だった出来事です…
甲状腺眼症の症状や入院期間中に起こった心停止 → 蘇生の体験談です
目次
甲状腺眼症のステロイドパルス療法で入院期間中に心停止
バセドウ病は甲状腺の病気です。
女性に多い病気ですがパパさんは30代で発症しました。
バセドウ病で甲状腺眼症の症状が出てくる
バセドウ病を発症したパパさんですが投薬治療で数年間ずっと症状は落ち着いていました。
しかしある時からこんな症状が出るようになってきました。
- まぶたが腫れる
- 物が二重に見える
- 白目部分が充血する
- 見た目にも眼球が突出している
このような症状が少しずつ少しずつ進行していました。
そのため最初は疲れただけ?気のせい?という感じで大ごとだと思っていませんでした。
見えにくいせいか運転がしにくくなったような気がする
駐車する時にぶつけそうになったので、さすがにこれはヤバイということで眼科を受診しました。
そしてバセドウ病眼症(甲状腺眼症)と診断されました。
顔の見た目は奥二重だったのにクッキリ二重に変貌していきました。
醤油顔からソース顔くらいに顔の印象が変わりました
甲状腺眼症の治療でステロイドパルス療法を行う
甲状腺眼症の治療でステロイドパルス療法を行うことになりました。
3日間連続してステロイドホルモン剤を点滴 ⇒ 4日間休むという治療方法です。
ステロイドパルス療法は通院で治療可能な場合や入院が必要な場合などさまざまです。
パパさんの場合は入院治療で期間は1週間。
ステロイド剤を投与すると免疫が落ちるので個室での入院になりました
個室で点滴をするだけだから気楽な入院だな
入院3日目の朝に突然の異変で心停止
点滴をするだけなので気楽な入院。
個室なので息子を連れての面会も可能でした。
夕飯は家族そろって個室で食べたりしてまるで旅行気分の入院でした。
ところが3日目の朝に病院からの電話で状況が一変しました。
旦那様が胸の痛みを訴えられまして…
可能であれば今から来ていただきたいのですが
今からですか?
子どもの歯医者の予定が入っているのでそれが終わってからでもいいですか?
先生に確認して折り返しますね
看護師さんはさほど重要な事が起きたといった雰囲気ではなく、どことなくのんびりとした話し方でした。
それからほどなくして先生から電話がありました。
旦那様が今朝胸の痛みを訴えられました。
その後心停止したため蘇生措置を取りました。
現在は意識が戻っておりますがこれから緊急にカテーテルを行います。
今ここで奥様の許可をいただきたいのですが治療に入ってよろしいですね?
さきほどの看護師さんとは明らかに違って緊迫感溢れる話し方でした。
事実だけをハッキリと端的に話して電話を切った先生。
え?何?心停止って言ってた?
急いで病院に到着するとカテーテル治療に向かうパパさんがストレッチャーで運ばれているところでした。
ひとまず息をしていたのでホッとしました。
この時の事をのちのちパパさんに聞きました。
心臓止まった時ってどんな感じだったの?覚えてるの?
心臓止まったなんて知らなかったよ。
朝ごはん食べてたらなんだか胸が痛くなってきたんだよ。我慢できないほどの痛みじゃなかったけど差し込むような痛さだった。
ナースコールするのも悪いかなぁと思ったけど一応呼んだんだよね。そしたら薬を持ってきてくれたんだけど水が無いなぁと思ってたんだ。
そのうち手が痺れてくるような感じがしてそこらへんで意識が無くなったのかなぁ
次に気づいた時に看護師さんが「奥さんに電話!急いで!」とか言ってたから俺がかけてもいいんだけどなぁって思ってたんだよ
心臓止まったのに三途の川は見なかったし幽体離脱もしなかったなぁ。ただ記憶が空白になってるだけだよ
ICUで看護師さん達に「大変でしたね~」って言われたけど俺は別に覚えてないし大変な思いはしてないんだよね。ハハッ
そりゃそうでしょ。大変だったのは私のほうだよ
ステロイドパルス療法で心停止することはあるのか?
カテーテル治療の後に医師から説明がありました。
カテーテルで冠動脈の造影検査をしましたが血管の詰まりや狭窄はひとつも無くとても綺麗な血管でした。
そのため異型狭心症と診断しました
狭心症発作の原因がステロイドパルス療法だったという事も完全には否定できません。
しかしステロイドパルス療法は安全な治療方法ですしステロイドパルスによって心停止するという報告もほぼ無いと言えます。
ですからたまたま狭心症の発作がこのタイミングで起こったという事だと考えます。
言い方は悪いかもしれませんがたまたま入院中に発作が起きたので助かったとも言えるかもしれません
心停止後の状態は?
こうしてバセドウ病の眼球突出の治療のはずが狭心症の治療に切り替わってしまいました。
心停止した日から退院するまではこのような状態でした。
- 心停止した日…ICUで眠った状態
- ICU2日目…まだ少し心不全の兆候があり肺に影が見られる。食事開始
- ICU3日目…夕方から一般病棟に戻る
- 4日目…心肺蘇生の影響で胸が痛む。血痰が出る
- 5日目…導尿がはずれる
- 6日目以降…点滴と内服による治療
- 13日目…退院
狭心症を引き起こした原因が何かはわからないです。
薬をきちんと服用していれば今回のように突然心停止するような事はありませんので心配しなくていいですよ。
塩分の摂りすぎに少し注意してお酒も飲んで大丈夫です。
普通の生活をして大丈夫ですよ
退院後の狭心症の発作は?
退院から半年ほどの間で3回発作がありました。
いずれも携帯していたニトロを服用して落ち着いたそうです。
安全に持ち歩けるように薬用のペンダントを購入しました。
リンク
お薬を携帯している場合は緊急連絡先などを刻印できるペンダントがあればいざという時に安心ですよね
現在の状況は?
この出来事から9年経過しました。
退院後の発作以外には発作は出ていません。
バセドウ病による眼球突出は入院2日目までのステロイドパルス療法がある程度効いていたようで目の症状も落ち着きました。
現在は1ヶ月に1回循環器科を受診して服薬で落ち着いています。
顔の風貌はくっきり二重のままです。新婚当時と比べてかなり顔の印象が変わりました
まとめ
甲状腺眼症でステロイドパルス療法をしたら心停止した体験談についてまとめました。
バセドウ病は女性に多い病気で男性がかかる事は珍しいそうです。
バセドウ病にかかった人の中で眼球突出になる人の割合も多くはないそうです。
そして狭心症の発作がたまたま病院で起きる確率もそう多くはないはずです。
そんな珍しい事が重なってしまったパパさん。
『一度死にかけた人は長生きする』なんて噂も耳にするのでこれから先は元気に過ごして欲しいものです。
最後まで読んでいただきありがとうございました